OBJファイルの基本構成と紹介
OBJファイルとは？3Dの図形を保存するファイル
3Dモデルを作るとき、「どんな形か？」「どんな面か？」という情報が必要です。
OBJ（オブジェイ）ファイルは、その形の情報を保存するファイルです。テキスト形式なので、メモ帳でも中身を見ることができます。
OBJファイルの良いところ
- 読みやすい：テキスト形式で中身が見える。
- 多くのソフトが対応：Blender、Maya、Unityなど。
- パーツごとに管理できる：形（OBJ）と色・質感（MTL）を分けて保存できる。
OBJファイルの基本構成
OBJファイルには、次のような情報が書かれています：
v 0.0 1.0 0.0 ← 点（バーテックス）
vn 0.0 0.0 1.0 ← 法線ベクトル（ノーマル）
vt 0.5 1.0 ← テクスチャ座標
f 1/1/1 2/2/1 3/3/1 ← 面（フェイス）
記号の意味
v：頂点（ちょうてん）。3D空間での位置を表す。
vn：法線ベクトル。面の向きを示す。光の当たり方などに使う。
vt：テクスチャ座標。2D画像を3Dモデルに貼るときの位置。
f：面。3つ以上の v を使って三角形や四角形の面を作る。
f 1/1/1 はどう読む？
これは「頂点1」「テクスチャ座標1」「法線ベクトル1」の組み合わせを意味します。f 1/1/1 2/2/1 3/3/1 *は3つの頂点をつなげて、1つの面を作っている例です。
テクスチャとMTLファイル
OBJファイルには、色や質感の情報は直接含まれていません。
それらの情報は、別ファイル MTL（Material Template Library） に書かれています。
OBJファイルの中には、次のような記述があります：
mtllib model.mtl ← MTLファイルを読み込む
usemtl red_material ← どのマテリアルを使うか
MTLファイルには、次のような情報が記載されます：
newmtl red_material
Kd 1.0 0.0 0.0 ← 拡散反射（赤色）
map_Kd texture.png ← テクスチャ画像
主なパラメータ
newmtl：マテリアル名（名前）Kd：色の情報（R G B）map_Kd：使う画像ファイルの名前
まとめ
OBJファイルは、3Dモデルの形や構成を記録する基本的なフォーマットです。
v→ 頂点の座標（X Y Z）vn→ 法線ベクトル（向き）vt→ テクスチャ座標（U V）f→ 面（どの点をつなぐか）.mtl→ 色・質感・画像などの情報を持つ別ファイル
OBJファイルとMTLファイルを組み合わせれば、形も見た目もわかる3Dモデルになります。
3Dを始めたい人にとって、OBJはとてもわかりやすい入門形式です。
