法線ベクトルを視覚化してみよう(Blender編)
裏向きの面は赤く表示される
法線ベクトルを視覚化してみよう(Blender編)
3Dモデルでは「法線ベクトル(Normal Vector)」がとても重要です。
面がどちらを向いているか、光がどう当たるかを決める情報だからです。
今回は Blender を使って、法線ベクトルを見える化してみましょう。
法線ベクトルとは?
簡単に言うと、面の向きを表す矢印です。
3Dモデルの各「面」や「頂点」には、その方向を示すベクトルがあります。
- 正しく設定されていれば、光が自然に当たる
- 逆向きになっていると、面が真っ黒になったり、消えて見えることもあります
Blenderで法線を表示する方法
① モデルを選ぶ
- Blenderを開く
- 表示したい3Dモデルを選択(例:立方体 Cube)
② 編集モードに切り替え
Tab
キーを押す(もしくは画面左上の「モード」→「編集モード」)
③ オーバーレイ設定を開く
- 画面右上のアイコンバーにある「オーバーレイ(重ね表示)」アイコン(2つの丸が重なったマーク)をクリック
- 下にスクロールして「法線」の項目を探す
④ 法線を表示する
- 「頂点法線」「面法線」どちらかをオン
- 長さを調整できるスライダーもあるので見やすく変更する
面法線(Face Normals):各面の中央から出ている
頂点法線(Vertex Normals):頂点の平均方向を示す(スムーズなシェーディングに関係)
法線ベクトルを再計算する
法線ベクトルが正しくないと、トラブルが起こりやすい。
たとえば
- モデルが暗くなる(光の当たり方がおかしい)
- 表と裏が反対になる(裏が見えたり、表が見えなかったり)
- テクスチャがずれる・貼れない
法線ベクトルを以下の方法で正しく修正できます。
編集モードで上部メニューから
> > Mesh → Normals → Recalculate Outside
> > を選ぶ
まとめ
- 法線ベクトルは見た目や光の当たり方に強く関係する
- Blenderで簡単に可視化できる
- トラブルの多くは法線が間違っていることが原因
補足:
実演環境
- バージョン:Blender 4.43
- ハードウエアー:Apple macbook
ショートカットキーまとめ
- 編集モードに切り替える:
Tab
- オーバーレイ表示の調整:
Shift + Space
で全画面表示後、右上のオーバーレイアイコンから設定